2009年7月アーカイブ

 本格的な梅雨の季節になりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。今回は、運動すれば増すことを誰もが体感できる脈の数(心拍数、鼓動)についてお話します。現在、運動に励んでいる方や、これから運動を始めようとしている方にとって、参考になれば幸です。

 心拍数とは1分間当たり脈の数のことで、車に付いているエンジンのタコメーター(回転速度計)が示す数と同じ指標になるのです。運動によって心拍数が増えれば、心臓はその数に比例した量の血液を汲み出し、血液は肺で酸素を取り込み、燃料となる糖質と脂肪も運びます。

 そして、運動量を上げても、それ以上に心拍数が上がらなくなった時点を最大心拍数と呼びます。この時点では、もはや運動の持続は不可能であり、危険でもあるというわけです。つまり、エンジンで言えば、破壊につながるレッドゾーンに入ったことを意味します。その手前には、イエローゾーンの心拍数も、心拍性作業閾値(しんぱくせいさぎょういきち)と呼ばれ、タコメーター同様にあるのです。

 これらの心拍数は、運動量を増して行きながら、同時に心拍数を測れば分かるのですが、先に述べたように、この計測は、イエローゾーンからレッドゾーンへの突入を意味します。このため、安全を図る意味で、心電図をモニターします(なぜ、心電図がモニターになるかは、心臓の筋肉の特性によるのですが、このわけは次回にゆずります)。

 一方、最大心拍数は、実測でなくても、ある程度の誤差を容認すれば、多くの観測例から求められた簡単な予測式で知ることができます。その予測式は、性別に関係なく、220から年齢を引いた数です。例えば、50歳の方なら、その最大心拍数は170/毎分となります。ある強さの運動の時の心拍数が最大心拍数の何%に達しているかを見て、これを心拍水準と呼びますが、これは運動強度を示します。運動をしていない、いわばアイドリング時の心拍数(安静心拍数)は個々人で異なります。起きている間、この安静心拍数から最大心拍数の間で、言い換えると、時々刻々、変動する心拍水準で暮らしているというわけです。

 ほとんどの場合、多くの時間は安静心拍数に近いゾーンで暮らしていると思いますが、心拍水準の変動を知れば、運動習慣、生活習慣を知ることになります。

 今回、色々の運動強度から求められる心拍数をお話してきましたが、これを基に、次回は、心拍数から見たみた適正な運動について、運動の主役でもあり、エンジン(心臓)のメインパーツでもある筋肉の特性を絡めて、お話したいと思います。それまで、ご自身の心拍数を手首の脈から色々な場面で測っておいてください。できれば、その場面と心拍数の記録をお願いいたします。